転倒し大腿部を骨折した場合のリハビリのポイント
いつもご覧いただきありがとうございます。
南大阪全域(堺市・富田林市・羽曳野市・藤井寺市・松原市・河内長野市など)で健康保険を使った訪問リハビリ、訪問鍼灸(マッサージ)をしている南大阪訪問リハビリセンターです。
今回は、脳梗塞や脳出血の片マヒの方が転倒して大腿骨頸部骨折をしてしまった場合のリハビリのポイントについて説明いたします。
実際に大腿部を骨折した方や脳梗塞や脳出血の後遺症で片マヒがあり足腰が不安定で、転倒して大腿骨骨折の危険性がある方全員に読んで欲しい記事となっております。
つい先日、実際にあった大腿骨骨折の事例
大腿骨頸部の骨折の危険性は何気ない日常での在宅生活の中に潜んでいます。
訪問先の脳梗塞後遺症がある患者さまのご自宅前に車を止めようと停車した直後、家の中から窓ガラスを叩いて、「先生!早く来てー」と助けを求める大きな声が聞こえてきました。
慌ててご自宅に入ると車いすからバランスを崩して転倒し、床に倒れている状態でした。背中から起こそうと試みましたが左の脚の付け根に激痛があり、立てる状態ではありませんでした。
すぐにケアマネさんと家族さんに連絡を取り、救急車を呼び病院へ搬送してもらいました。
病院での診断結果は左の大腿骨頸部骨折でした。
車椅子に座ったままで、低い位置にある引き出しに手を伸ばして、前かがみになった時にバランスを崩し転倒してしまったようでした。
車椅子生活でしたが、自宅内で転倒の危険性があることを念頭に本人やご家族さんに対して、住環境の整備や見直しを提案していましたが、その矢先で起きてしまった事例でした。
手術を受けて、病院でのリハビリが終えたら帰宅される予定ですが、今回のケースを元に大腿骨骨折のリハビリに関してお役に立てる記事を書いていきたいと思います。
大腿骨頸部骨折の種類とリハビリのポイント
股関節内側骨折→大腿骨頸部骨折
↓
通常、人工骨頭置換術が行われます。
股関節外側骨折→大腿骨転子部骨折
↓
通常、骨接合術が行われます。
いずれの場合もリハビリの方法は変わりません。
リハビリのポイントは次の3つです。
1、呼吸・循環機能が低下するため早期からの坐位の確保、呼吸練習を行う。
2、術後、できるだけ早い時期に歩行訓練などのリハビリを開始する。
3、骨折していない側の脚のリハビリを重視する。
具体的な方法としては起立着席運動を行う。
*脱臼した脚のリハビリの注意点
(前かがみで靴下をはく動作やしゃがみ込む動作は脱臼の危険性があるので注意する。また足を内側に捻るような動きも脱臼の危険性があるので筋力強化のリハビリを行う際は十分に注意すること。できれば、術後すぐは、関節を動かさないで筋肉に力を入れるリハビリが望ましい。
以上の3つのポイントを踏まえ、できるだけ早期に起立着席運動と歩行練習を行うことが大切です。
大腿骨頸部骨折は早期にリハビリを開始しないと寝たきりに近づいていく原因にもなるので、上記を参考にできるだけ早くリハビリを開始することが望ましいと思います。
今回の記事を参考に、脳梗塞後遺症があり大腿骨骨折をしてしまった方のリハビリの参考になれば幸いです。
南大阪訪問リハビリセンター
大阪府堺市北区常磐町1-1-2-1504
【通話料無料】0120-705-509
URL:https://houmon-shinkyu.net
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今回は、リハビリと廃用症候群の関係性についてお伝えいたします。
今回の記事は、脳梗塞や脳出血を発症し、病院でのリハビリを終え退院、自宅や施設へ戻られた方に読んでほしいと記事となっています。
前回、3項目に関して、掲載済みですので、今回は(4)~(6)の3項目お伝えしていきます。
(4)静脈血栓症
筋肉を動かさないでいると、血管内に血の塊ができ静脈血栓となります。静脈とは、手足などから心臓に戻る血管です。血管内の血の塊が流れて肺に達すると肺塞栓症を起こし急死することもある病気です。
それでは、静脈血栓症予防するにはどうすれば良いのでしょうか。
1番簡単な方法は、第二の心臓と言われるふくらはぎの筋肉を動かしてあげることです。具体的なやり方は、ベッドに横になったままや、起き上がって座った状態で、つま先をあげたり下げたりして足首を動かしてあげることです。
つま先を上下させることで、ふくらはぎの筋肉が活動し、心臓のポンプのような働きをして、血液の塊を予防し、全身に血液を巡らせることができます。
出来る限り、ご自身で動かすことがポイントです。
(5)肺炎
長期にわたりベッドに横になり続けていると、肺炎を起こすことがあります。寝た姿勢が長く続くと横隔膜が上に位置していて肺の空気の量は少なく、痰が下のところにたまりやすいからです。沈下性肺炎と言って痰や気道内分泌物が排出されず気道に溜まるため起きる現象です。
予防法として、少しでもベッドから起き上がり座位姿勢をとることが大切です。座った姿勢は、横隔膜が下に位置して胸腔の体積が増え、肺の空気の量が多くなるからです。座位姿勢により、呼吸に良い変化がもたらせ、痰も出やすくなり回復が促進されます。
そのため、できる限り早期にリハビリを始めることが大切です。
(6)褥瘡
寝たままの状態が続くと、床ずれができることがあります。
これは体の一部に長時間圧迫が続き血の流れが悪くなり組織が壊死するためです。
褥瘡ができる箇所はお尻、かかと、足の付け根、膝の外側、外くるぶしが多いです。
予防法として、
①体位を2時間おきに変える。
この際も、できるだけ患者さん自身に体を動かしてもらうことが大切です。
②患者さん自身で寝返りがうてるように運動する。
ご本人の意思で、筋肉を動かしてもらうことで、筋肉の萎縮や床ずれを防ぐことができます。ご自身の意思で動かすことが難しい場合は、看護師さんや、リハビリを行う先生が声かけをして励ましてあげご自身で動いていただけるよう支援することも大切と思います。
以上のことから、廃用症候群を防ぐには、できるだけ早く、ベッド上で行えるリハビリ、座って行えるリハビリ、起立着席運動などに取り組み、希望を持ってリハビリを続けることが大切です。
1人では、なかなか頑張れない方は、理学療法士の先生やリハビリのできる訪問鍼灸マッサージの先生のサポートを受けていただくのも1つの方法と思います。
今回は、リハビリと廃用症候群の関係についてご説明いたしました。
今回の記事を参考に、是非、リハビリに積極的に取り組んでいただき、在宅生活を少しでも快適に過ごしていただければ幸いです。
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今回は、リハビリと廃用症候群の関係性についてお伝えいたします。
廃用症候群 ~リハビリは早期に始めることが重要~
今回の記事は、退院後、脳梗塞・脳出血の後遺症のリハビリを行っていない方に読んでほしい内容となっております。特に、ご自宅や施設でのリハビリが不足している方向けの記事となっております。
廃用症候群とは人が長期に安静臥床していると全身の臓器に異常が生じてしまうことです。
12項目ありますが、今回は3項目についてお伝えしていきたいと思います。
(1)筋肉の萎縮
筋肉は運動しないと萎縮して細く弱くなります。全く筋肉を使わなかった場合筋力は1日3〜5%ずつ低下していきます。
脳梗塞の方は片麻痺になることが多いのですが、リハビリをしないと麻痺のない非麻痺側まで筋力が30%前後まで下がっていきます。
廃用性筋力低下は高齢者で起こりやすく、また回復が困難です。そのため高齢者ほどなるべく早い時期からのリハビリが必要になります。
筋力低下は上肢より下肢に生じやすい傾向があります。これは臥床してる間では顔をさすり、ものをつかみ、食事をしたり比較的よく動かしていますが、足はほとんど動かさないためです。
そのため早い時期から起立着席運動などを行い、足腰の筋力強化に努めなければなりません。
(2)関節拘縮
関節拘縮と言うのは関節の動きが制限されることです。臥床が長引くと股関節が固まり、膝が伸びなく、アキレス腱が短くなります。これは歩行に支障をきたします。
また、車椅子に長く座らせていると股関節、膝関節に拘縮が起こってきます。要するに同じ姿勢で長時間いる状態が関節拘縮を起こす原因になるのです。
1日に1回でも全関節を動かしていたら拘縮は起きないと言われています。
脳梗塞などで、麻痺側を動かせない場合は、ご家族の方が少しでも動かしてあげると良いと思います。
(3)骨粗鬆症
骨粗鬆症とは骨がスカスカになりもろくなる病気のことです。高齢の女性に多く腰椎圧迫骨折を生じます。転倒すると大腿骨に骨折を起こしやすくなります。
長期的に、関節を動かさず安静にしていると骨粗鬆症が進んでいきます。骨は、長軸方向に圧力をかけると、強くなりますので立ち座りの訓練などなるべく早い時期から始める必要があります。
今回は、早期にリハビリを始めないと、筋力低下や関節が固まり、廃用症候群が進むお話をいたしました。今回の記事を参考に、リハビリを積極的に取り組んでいただければと思います。
また次の機会に、廃用症候群とリハビリの関係性について、続きをお話ししたいと思います。
参考文献:脳卒中リハビリテーションの要諦(三好 正堂著、現代書林)
参考資料:高齢者リハビリテーション・ケアに活きる基本知識(https://www.workshift.info/seminar/)
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