脳梗塞後遺症の患者様が早期にリハビリ開始が必要な理由
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南大阪全域(堺市・富田林市・羽曳野市・藤井寺市・松原市・河内長野市など)で健康保険を使った訪問リハビリ、訪問鍼灸(マッサージ)をしている南大阪訪問リハビリセンターです。
今回は、脳梗塞後遺症の患者様へのリハビリの中で、関節可動域訓練の大切さについてお伝えいたします。
今回の記事は、退院後、脳梗塞・脳出血の後遺症で積極的にリハビリに取り組みたい方に読んでほしい内容となっております。特に、ご自宅や施設でのリハビリが不足している方向けの記事となっております。
脳梗塞や脳出血を発症しますと、麻痺で動けないため安静が長引くのと同じ状態になります。そのため早期にリハビリをしないと麻痺のある関節が固まってしまいます。
それでは、関節が固まってしまうことによる身体への影響について詳しく述べていきます。
関節を動かさないと、体へどのような悪影響を及ぼすのか?
関節可動域制限による影響
関節を2日間、全く動かさないと関節可動域制限が起きる。
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関節を7日間、全く動かさないと筋肉が萎縮(痩せる)して関節可動域制限が起きる。
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関節を14日間、全く動かさないと関節による可動域制限が起きる。
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関節を60日間、全く動かさないと元の状態に戻らない関節可動域制限が起きる。
このように、関節を全く動かさないでいると早期により関節が固まってしまいます。
(*関節可動域制限とは、関節が固まり、動かせる範囲が小さくなってしまうこと。)
対策として、1日1回でも全身の各関節を少しずつ動かしていたら関節は固まらないと言われています。(患者さん自身で動かせない場合、家族の方が少しでも動かしてあげたら良いかと思います。)
関節が固まると、日常生活動作にどのような支障をきたすの?
関節可動域制限は、日常の動きができなくなってきます。
例えば
胸まわりの関節が固まる→呼吸が浅くなり→呼吸困難になる。
肘の関節が曲がったまま固まる→起き上がりが困難になる。
膝関節が曲がったまま固まる→足関節が固まる→座る姿勢を保つのが困難になる。
股関節が内また状態で固まる、膝関節が曲がったまま固まる、足関節が伸びたまま固まる→立ち上がりや立位保持が難しくなる。
肩関節が固まり腕を上げづらくなる、指の関節が固まる→食事動作が困難になる。
肩関節、肘関節が固まる→着替え等の動作が困難になる。
股関節が固まる→トイレ動作が困難になる。
股関節、膝関節、足関節が固まる→歩くのが困難になる。
では、どのように対処したらいいの?
原因別に対処法は変わります。
関節を動かしたとき柔らかい弾力性がある場合
マッサージやストレッチ、鍼やお灸など効果があります。
関節動かしたときに硬い弾力性がある場合
関節の動きを柔らかくする関節モビライゼーションというリハビリ技術でのアプローチが必要になります。
関節の固まりを防ぐためのリハビリ方法や注意点は?
関節を動きやすくするための練習の手順として
自動運動と他動運動があります。
自動運動と言うのは患者さんに自分の意思で体を動かしてもらう運動です(患者さん本人による運動のため筋活動が起きます。)
他動運動と言うのはリハビリの先生などが患者さんの関節を動かしてあげることです。(この際は、患者さん自身で動かす運動ではないので、筋活動は起きません。)
リハビリの基本は患者さん自身による筋活動である自動運動をメインに行なうことです。
しかしながら、脳梗塞や脳出血などで麻痺があると、本来の関節運動を行なうことができませんので、スムーズに動かせる範囲は患者さんご自身で動かしてもらい、動かせない範囲をリハビリの先生等の第三者が正しい関節運動が出来るように誘導してあげるのがベストであると思います。
リハビリの先生のアドバイスを受けながら、リハビリがない日などは、家族様が患者さんの関節運動のサポートをしてあげるのも一つの方法かと思います。
以上まとめますと
1、長い間安静を続けると、関節が固まり元の状態に戻らなくなることもありますので、できるだけ早期にリハビリを始めることが大切です。
2、関節の固まる原因によって対処法が異なりますので、無理に動かす事はせず、リハビリのプロのアドバイスを受けてください。
3、リハビリの基本は自動運動で、患者さん自身にできるだけ動かしてもらうことが大切です。
以上のことを参考に、脳梗塞や脳出血で麻痺などがある方のリハビリの参考になればと思います。
希望を持って前向きに取り組んでいただければ幸いです。
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